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【関東学園大学】大学生の若い力と学んだ知識で地域の活力を生み出す。(太田市)

群馬県を中心に地域の方と協力しながら地域活性を目指してさまざまな活動を行っている「関東学園大学地域活性協力隊」主な活動内容は、商品開発・農業支援・イベント支援・民泊の立ち上げなど現地の方と協力してさまざまなプロジェクトを遂行している。群馬県神流町のみかぼ味噌と焼酎を使って商品開発した「かんなみそ」について経済財学部 経営学科の弓納持さんと中谷准教授にお話を聞きました。

― なんで神流町とコラボをしようと思ったのですか?

弓納持 8年前からやま・さと応縁隊に大学として参加しており、中山間地域の活性化のために大学生が調査するという活動で、神流町の活性化に長く関わっていました。


神流町と関わることでいくつかプロジェクトがあって、民泊と商品開発とテントサウナがあり、その中の一つなんです。これは一つ上の先輩から始まっていて、最初は神流町の味噌を使った商品開発をして欲しいと言われて、味噌を使ったケーキを作ったのですが、ちょうどコロナ禍だったので企画が停滞してしまい、私たちの代になったので、また一からやることになりました。その間に神流町の味噌店が徐々に廃業してしまっていましたが、みかぼ味噌さんとご縁があり、みかぼ味噌を使ったソースを作ろうということになり、これがカタチになった感じです。最初はみんなでレシピを考えたり試作会をやったり、6次産業課の専門家の方にもアドバイスいただきながら、それを3回くらい繰り返して、万能・ニンニク味噌・ゆず味噌の3種類を作りました。

そしてテストマーケティングとして神流町の道の駅の前で行って、試し売りしてみたりして、100人分のアンケートを取って、味や販売する時の量とか値段や、どんな料理に合うと思うかとか色々と聞ました。

一般販売するなら大量生産をしないといけないので、ちゃんと藤岡にある(株)セブンフースという製造会社さんにもご協力いただき、試作を作ってもらって何度も食べ比べをして味を決めました。製造するのにロットの関係で1回に200キロしか作れず、3種類を200キロずつ作ると商品の量が大量になってしまうので、万能味噌一つに絞って作ってもらいました。1ロットで900個近くの商品が作れました。

製造しているところも見学させていただきながら、商品が出来上がって活動が始まりました。まずは神流の道の駅の前で試食販売をさせてもらったのですが、前々から活動していた割には認知が足りておらず、あまり売れませんでした。ただ、試食販売をしたので、「美味しい」と言ってもらえたりとか、学生がやっているという付加価値がついているので1つ880円なのですが、観光のお土産として買ってもらえた感じでした。

本当はワンコイン500円で販売したかったのですが、原価が安くはなかったので。

最初試作の時点で、普通の料理酒を使っていたのですが、たまたま先生の研究室に焼酎神流があって、使ってみたら本当に美味しかったんです。
現在試食販売を7回くらい行ってます。先日はららん藤岡でやりました。ブースが屋内だったので、屋外に試食を持って行って食べてもらったり、外でテント販売していたお店さんに置いてもらったりして、みなさんに助けていただきながら売りました。

こんにゃくをたくさん用意していたので、外に試食を持って行ったりして配っていました。

― ネット販売とかはしていなのですか?

弓納持 今回のロットの販売結果を報告して、私も3年生なのでこのプロジェクトはおしまいなんです。なので試食販売を強く推しているので、今後も道の駅等で試食販売をしたいと思っています。
色々なお店さんにかんな味噌を使ったコラボメニューとかも作ってもらっているんですよ。
この商品はニンニクを入れると、焼肉の第3のタレって言われるくらい美味しいんです。なので、個人の焼肉屋さんとかで使ってもらえるといいですね。

― これが欲しかったらどうしたらいいですか?

弓納持 神流町でしたら、道の駅 万葉の里神流町恐竜センター、原材料である味噌を作っているみかぼ味噌󠄀店神流町観光案内所(こいこいあいランド会館)みかぼ高原オートキャンプ場
神流町以外でしたら、おおた道の駅、おうちごはんせきね、Yoko’s Cookiesで置いてあります。もちろん、かんなみそのインスタからDMしてもらっても買うことが可能ですので、ぜひお問合せください。

― かんなみその次のプロジェクトはありますか?

弓納持 私たちは地域活性協力隊というサークルで、様々なイベントに携わってきました。
企業支援として、事業展開を分析したり、イベントで商品販売したりしていました。
やま・さと応縁隊としては、次は渋川でお米を作るプロジェクトが始まっています。

リゾット米という、付加価値をつけるために普通のお米ではない、大きくてちょっと固いリゾットに適しているお米を作っています。飲食店では輸入物を使っているお店が多いけど、それを日本で買えればいいよねっていう発想からこれにしてみました。高崎のパスタに対抗して、渋川はリゾットで売るという意図もあります。放棄地とかも多いので、それを利用して作っています。耕作放棄地を増やさないよ秋うにという連携を頼まれていて、米農家の後継ぎがいないのは儲からないからという理由もあるので、儲かるようにしようという取り組みとして行っています。

先生 リゾット米はまだテストマーケティング中で、今年の秋から販売出来るように取引先とかの確約を取りに行っているところです。ただ、規模を広げていくにはやはり小売りや卸業者を入れないとやっていけないとは思っています。今は学生が袋詰めとかをやって飲食店に送ったりしているので、研究室が米だらけになっています。

弓納持 米は今の1年生が中心にやっていますが、今年3年目のプロジェクトではあるので、行政と連携しながら、「日本で一番リゾットの消費が多いのはどこ?」で渋川と言ってもらえるようになるといいなと思っています。

― 色々な事業に携わっているのですね。キッチンカープロジェクトとは?

弓納持 お店の人が一人でやっているお店とか、人がいないからイベントに出店出来ないお店の商品を仕入れて学生が売るということもやっていました。一応キッチンカーがありますが、まだキッチンの状態になっていないので、いずれはこのキッチンカーで私たちの商品開発したものを売れたらいいなとは思って作ったものです。

先生 経営学科なので、実際に仕入れて売って、お金のやり取りをしないと生きた勉強にならないので、やりたいという学生はいるけど、実行に移せない学生が多いので、とりあえず車を用意したのですが、今はまだ稼働出来ていないので、そろそろ稼働して欲しいですね。

― 座学でやったことを、実行できるのはいいですね。

弓納持 かんなみその時も、損益分岐点とか値段を決めるところからやってすごい苦労して、授業で教わったことなんだけどわからないことがたくさんあって、先生に相談しながらやったけど、損益分岐点という重りを抱えながら頑張りました。まだまだでしたけど生きた勉強が出来たのはよかったです。道の駅での販売でも、別のラベルを貼らないといけないということも現地に行ってから初めて知ったので、一人で行ってしまって後悔しました。学んだことを実践できるこれ以上ない経験です。「授業でやったでしょ」ってよく先生に言われちゃいますけど、他の先生の授業で「うわ~やったわ~」と思うこともあるので、全く知らないで授業を受けるよりも、こういう方法もあったんだなぁと思ったりもするので、経営は楽しいです。

― 先生が学生の取り組みを見た上で指導していることってありますか?

先生 敢えて言わないようにしています。言ってしまうと真面目なのでその通りにやろうとしてしまうから、売れないなら売れないでいいと思っていて、製造にかかる費用は何十万とかかっていますけど、それも勉強だろうと。それをリスクをある程度赤字になってもいいと思えるくらい頑張ってくれているので。彼女は特に1年生と時から努力が違っていたので、自分で商品開発をしたいと入学当初から言っていたので、それがこの商品開発が出来て、販売するところまで来て、これが在学中にここまで来てよかったと思っています。

売る方法も、大人の経験があればどうにでもなるところもありますが、そこも自分で色々と模索して繋がりが出来ていくという方が、またいいのかなと。これが賞味期限目前になったら気合入れるでしょうけど、売り切らないとということになったら、少し関与するかもしれませんが。

損益分岐を考慮して、どのくらい売ればいいのかとか、学生が計算しているはずなので。

― 最後に「かんなみそ」を使った料理でオススメはありますか?

弓納持 取り扱っているお店でコラボメニューがあったり、かんなみそのインスタで紹介もしています。あとは、くるみとマヨネーズとブロッコリーに和えたのも美味しいですよ。かんなみそはクリーム系がめちゃくちゃ合うのでクリームパスタとか。この料理は母が作ってくれていますが、最強の味方です。先日はかんなみそを使った味噌バター鍋にしましたが、めちゃくちゃ美味しかったです。アレンジすればするほど、本当に色々と使えて美味しいので、みなさんにどんどん使って欲しいと思います。

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